2015年12月1日火曜日

星屑の覇者 ネリネ 1




遠き昔
十の文明が起こり、そして失われた地の物語
災厄の時代と呼ばれた十つ目の文明 レム・イドの傷の癒えぬまま迎えた
十一つ目の文明 シエラ・テール

しかし、この時代にもまた
唐突に、新たな災厄は訪れる。

東の大陸・カルーンの辺境
「ヴィンデールの森」
エレアと呼ばれる民が生きるその森は
ひと月もの間続いた雨の後、
その姿を変えて急速に根を広げ、人の住めない土地を作り出した。
多くのカルーンの民は故郷を森に奪われ
追われるようにティリス大陸の北方・ノースティリスへと向かう。

西方国の皇子は、この現象を
かの「レム・イドの災厄」だと説き
ヴィンデールの森と、その民エレアの根絶を唱えた。

エレア達は争いを避けるように
人の住む土地から離れていったが、
溝が埋る事もなく、
戦火はエレア達の目前にまで迫っていた。